文字数: 73,568

Viva La Vida/美しき生命



III

Sep. 26, 1978

曇り、少しずつ肌寒くなってきた。
NEXT能力者による銀行強盗発生、ポイント無し。
パトロール中、ニューモルゲン地区で老人を保護。

 反省するべきことが多すぎて、何から書けばいいか分からない。まずは、ふがいない私に文句のひとつも言えないスカイハイに謝ろうと思う。すまない、スカイハイ。そしてスカイハイの救うべき市民の人々、ポセイドンラインのみんな。
 14:23、シュテルンブリッジ駅付近のSBCバンクで強盗事件発生、出動。犯人はNEXT1人を含む4人。少女を人質にイーストシルバー方面へ逃走。ブルーローズにタイヤをパンクさせられた車を捨て犯人たちは散り散りに逃走、少女は折紙君が保護。3人の犯人はバーナビー君、ファイヤー君、ドラゴンキッドがそれぞれ確保。私が残る1人を追っていたが、彼がNEXT能力者だとは気づかなかった。触れた者の平衡感覚を1日1度だけ奪う能力により落下、偶然落下地点に居たワイルド君に助けられたらしい。気づいたのがトランスポーターの中だったので詳しい状況は明日検討する。最後の犯人はバーナビー君が確保。
 身体に異常なし。能力の効果も一時的なものだった。しかし、バーナビー君に心配をかけた。帰社後、すぐに連絡があり無事だということを伝えたが、先ほども確認の電話があった。友人の心遣いに深く感謝している。けれど、仲間にそこまで心配される自分を恥じてもいる。
 このままでいいはずがない。スカイハイはトップの働きを期待されている。しかし、私はあの時のことが今でも頭に   何度も書いたことはこれ以上書かないようにする。今は改めることを考えたい。
 ・犯人がNEXT能力者である可能性を常に考慮する
 ・確保する瞬間に最も大きな油断が生じる
 ・         分かっていたつもりだったが

 パトロールの際、家の廊下が終わらないと言う老人をニューモルゲン地区で保護。安心すべき場所に辿り着けないことは苦しいことだ。無事家族の元へ戻れるといいが。

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