アズ・タイム・ゴーズ・バイ (円+豪)
なんだか最近目が合う、ということに気がついたのは授業中だった。普段だったら放課後の部活のことを考えているか、寝ているかのどちらかなのだが、秋の大会が終われば3年生は部活を卒業だ。それでも円堂は勉強そ
なんだか最近目が合う、ということに気がついたのは授業中だった。普段だったら放課後の部活のことを考えているか、寝ているかのどちらかなのだが、秋の大会が終われば3年生は部活を卒業だ。それでも円堂は勉強そ
「豪炎寺!」「円堂」 足音に振り返れば、両手をパーカーのポケットに突っ込んだ豪炎寺が鉄塔広場の階段を上がって来るところだった。鉄塔広場でタイヤに向かい合うのは、基本一人の特訓だ。それを不満に思うこと
全速力に急ブレーキをかけ、駄菓子屋に飛び込もうとしたところ、出てきた人にぶつかりそうになった。慌てて数歩下がってごめんを声にしようとする。が、「ご」の声のままで固まってしまった。別に都合の悪いことは
うそつきも休日 昔から嘘は下手くそだ。嘘をつこうとしてもどうしてだかすぐにバレてしまう。だけど嘘だってサッカーみたいに、何度も何度も重ねていけば少しは上達するものらしい。今まではそんなこと、しようと
※ ノリで中学生同居 「うー、寒くなったなあ!」 言葉と一緒に吐き出された息に白い色がついている。一人の夜道では誰の返事も無かったが、独り言に返事がある方が怖い。軽く走りながら、グローブで覆ったまま
※ 2010-07-18 / 青春カップ2 / A5コピー / 20P / 円豪※ Pixiv掲載: https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=2268433
夏度体温 「豪炎寺、海に行こう!」 次は体育の授業なので、男子だけになった教室は着替えに騒がしい。女子は原因不明の理屈でやたらと着替えに時間をかけるが、男子の着替えなんて早いものだ。頭から体操服を被
机から2冊目の社会の資料集が出てきた。一瞬驚いたが、すぐに風丸の物だったことを思い出す。昨日借りたまま返すのを忘れていたのだ。借りたのが6時間目で、今はまだ授業も始まってない朝方だから、急いで返し
目を開けた。カーテンの向こうがぼんやり明るいのを目だけで確認して、朝の気配を感じる。どうしようか少し迷って、ゆっくりと身を起こした。あまり厚くない合宿棟の壁の向こうも、今はしんと静かだ。昨晩はしゃぎ