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Lost for words; no need for words



「俺、この一年で一生分ヘリに乗ってる気がする」
『やっぱり「一番早い交通手段」、同じなんだねえ……』

 独り言のつもりだったがヘッドセットが音を拾ってしまった。自分でもこんな時にとは思うが、完全には遮断できない轟音をBGMにアンもしみじみ同調している。正面に座って窓の外を見下ろしている東夏が苛立ちを滲ませて足を組み替えた。

『忠成』
『はい、坊っちゃま』
『雑音がうるさい。ただでさえ狭くて邪魔なんだ。蹴り出せ』
「ここでか!?」
『文句じゃないって! 僕たちには普通できなから、すごいなってこと!』
『当然のことをわざわざ口に出して何の意味があるんだ?』
『だって、何か話してないと……』

 明るいところをなんとか維持していたのだろう声のトーンが下がった。アンがアレンとの間に座る少年の手をぎゅっと握り込んだのが見える。東夏の視線が一瞬だけ機内に戻り、つまらなそうにまた逸れていった。

『忠成』
『はい、かしこまりました』

 東夏は軽く指を振っただけだったが、忠成はその意図を察しているらしい。嬉しげに返事をしてまたタブレットを引き出した。

 これから向かうのは韓国と関係の深い資産家の別邸、ということになっている。しかし、パーティで夏準と接触した人物──燕財閥の日本事業における重役が頻繁に出入りしており、実質的な主人と見られているとのことだった。元アルタートリガー社の関係者が頻繁に足を運んでいるとか、一般の邸宅に不要な高度な実験機器がいくつもの場所を経由して運び込まれたとか、きな臭い情報が刻々と集まっていることが淡々と報告される。

『実験機器?』
『例えば……金属合成に関わるもの、ですね。そういったものはあまり一般で流通致しませんし、かなり大がかりになります。流れを追うことはそう難しくはございません』

 アンの問いに忠成は穏やかに答えているが、その内容には不穏しかない。前回のParadox liveの決勝ステージやリュウの家出の一件で、その一端を知ることになったアルタートリガー社の非道さが頭をよぎり胸をざわつかせる。

『一刻の猶予も無いことが分かったか?』

 東夏の冷たい言葉にアンは苦しそうにうつむいて黙り込んでしまった。アレンも咄嗟の言葉が見つからない。目を伏せると、こちらをじっと見上げる丸い目とぶつかった。アンに取られていない方の手が伸びて、アレンの腕をぐっと掴む。言葉の代わりに何かを訴えかけ、アレンをやっぱり肯定しようとしている。瞳に宿る強い光に、なんとなくそんな感じがした。

「俺、考えてることがあるんだ」

 腕を掴む少年の小さな手に触れる。忠成がどこからか持ち出してきたピッタリサイズの靴に小さな頭には随分大きさが余るヘッドセット。指先には確かに柔らかさや温度が触れるので、未だに言葉を繋げることに迷いがある。けれどその手をぎゅっと握りしめてアレンは言葉を続けた。

「夏準は多分、一回も家に帰ってないはずだよな? でもこいつは家に居た」

 東夏への連絡方法にしても、忠成から聞いた情報を思い返してみても、夏準に家へ戻る余裕があったとは思えない。その上、夏準の家はセキュリティも万全の高級マンションだ。三人の知らない内に誰かが紛れ込むなんて簡単にできない。一番気になるのは、この少年の存在だけが集まってくる情報からぽっかり抜け落ちていることだ。明らかに今回の件に関係しているはずなのに。

「多分、幻影……だと、思う」

 アンがはっと顔を上げ、驚いた表情でアレンを見つめ、そしてそのまま視線を真ん中に座る少年に落とす。少年はアンを振り返ってそれを受け止めた。あり得ないことだと誰も一蹴しないのは、現実としか思えない幻影を常時隣に見せていた実例を知っているからだろう。減っていないグラスの水に抱くわずかな違和感も、幻影が持つあまりに鮮明な力が全て忘れさせてしまう。

『アレンの? もしかして僕?』
「分からない。でも、俺たち夏準の子供の頃のことなんて全然分からないはずだよな」

 以前夏準を助けるために入った精神世界で幼い姿を見てはいる。けれど三人で過ごした記憶の中により強く残っているのはスクール時代以降の姿なのだから、アレンやアンが夏準を思って作り出した幻影なら当然その姿になるはずだ。

「だから……夏準が自分で作った幻影なんじゃないかって」

 何故少年の姿なのかは分からない。だが、現実かと思うくらいリアルだった夢。アレンの退屈な灰色の部屋に飛び込んできた姿が思い出された。小さな震えに感じられたのは恐怖と焦りだ。何か恐ろしいものからなんとか逃げ出してきたのか。

「夏準は、大丈夫。まだ。俺はそう信じてる」

 もし絶対に想像したくない万が一のことが起きていたとしたら、作り出された幻影だってここには無いはずだ。何より、少年自身がアレンたちに助けてくれと訴えかけている。

『……怒ってたけど、許さないといけなくなるじゃん。ちゃんと最初に頼ってくれてたんなら』

 アンが少年──夏準の細い肩に両手を置いてその顔を覗き込む。少年がどんな表情を浮かべているかアレンからは見えない。けれど、アンは少し笑みを歪めて少年を抱きしめた。少年も大人しくその胸に頭を擦りつけている。

『危ないことになる前に相談してほしかったけど! でも、素直だから許す! ねえこれ、ほんとに夏準なのかなあ! やっぱり僕の幻影じゃない!?』
『風で吹けば飛ぶこの程度の瑣末な存在があの狡猾な雑種と同じとは思えないが』
「そうか?」
『それは別にしても。事前に情報があれば何かできたのか? お前たちのような凡人風情に』

 東夏はアレンの仮定を言葉通り話半分に聞いているらしい。相変わらず冷めた目をアレンに突き刺している。その鋭い言葉の裏にある意味を悟って目を伏せた。

「そうだな。俺たち、いつも夏準に甘えてるから。東夏みたいなすごい手も使えないし。頼りなかったかもしれない」

 フン、視線と同じくらい冷たい笑みの混じる吐息。アレンはもう一度目を上げた。今にも言葉を続けようとする気配の東夏を制し、「でも」と声を上げる。

「三人なら。何でもできるし、何だってできた」

 視線をアンに向ければ、アンもアレンに笑みを向けていた。ひとつ頷きが返ってきて満足する。手を伸ばしアンの腕の中に収まる小さな頭をぽんとひとつ叩く。

「やっぱり……言う前から諦めないでほしかったよ」

 あの夢がただの夢でアレンの願望の混じったものなのか、夏準の幻影に影響された何かなのか、まだよく分からない。でも言葉を失って苦しそうな姿が本物なら、少しでも伝わっていればいいのにと思う。アレンの言葉が冗談でも何でもないということが。

 到着したことがパイロットから伝えられヘリコプターが高度を下げ始めた。またとんでもない高さから頼りない縄梯子ひとつで飛び降りるのかと身構えていたが、目的地には広い前庭があり余計な心配で済んだ。

 ヘッドセットを投げ捨てた東夏は、恭しくドアを開けた忠成に続いて何の恐れも無さそうに外へ降り立った。アレンたちも慌てて後に続く。正面にある立派な玄関ドアが開き、飛び出して来たのはスーツ姿の壮年の男性だ。東夏に韓国語を矢継ぎ早に浴びせかける。

「何事? それは僕の言葉だろ?」

 男の言葉を遮ったのは鋭い棘のある笑みと流暢な日本語だ。ぐっ、と息を飲んだ男に東夏は指を突きつけ、そしてそれをゆっくり地面に向けた。

「主人が来たら囀らずただ跪け。顔を合わせる度に教えてやらないといけないのか?」

 険しい顔になんとか貼り付いていた引き攣る笑みが剥がれ落ちる。張り詰める空気に危険を感じたのか、前へ出ようとした忠成を東夏が片手で制す。

「敢えて主人と言うのなら、それは総帥のことかと」

 東夏に比べると少しクセのある日本語で男は低く答えた。ぞわ、と体中の毛が逆立つような感覚は、恐らく東夏の細い体から発せられている。背中からでも感じられる凄まじい怒りを正面から受けた男は見るからに顔を青ざめさせたが、それでもなんとか笑みを取り繕っている。

「地べたをコソコソ這いずる小細工しかできないくせして偉そうな口だな。お前ごときのトカゲの尻尾以下、燕財閥がわざわざ衆愚から庇い立てしてやる義理も意味も無いと言うのに」
「さ、先ほどから一体何のことでしょうか? この屋敷は友人のもの。たまに世話になっているだけです。東夏様とはいえ、勝手に通すわけにはいきません」

 息苦しい沈黙。この向こうに夏準が居るかもしれない焦燥と、目の前に立ちはだかる男の持つ不気味な自信に落ち着かない。何か自分にもできることが無いのだろうか、もどかしさを噛み締めていた。

 「わあ」とか「おい」とか、野太い悲鳴や慌てた制止の声。車のけたたましいブレーキ音。突然、不快な静寂に大きな喧騒が割り込んだ。

「別に……誰の持ち物でも関係ない。僕の前ではな」

 言い放つ東夏の言葉には笑みが混じっているように聞こえる。音のする方向からまっすぐこちらへ向かってくるのは真っ黒のミニバンだ。助手席の窓から満面の笑みが飛び出し、ひらひら陽気に手を振っている。

「ゴキゲンさーん!」

 このまま轢かれるんじゃないかと心配になるくらいの勢いで突っ込んできた車が急停止し、中から見慣れた顔が続々飛び出してくる。呆気に取られ、アンと思わず目を見合わせた。

「どうやら、なんとか祭に間に合ったようやな」
「カワイイ助太刀のデリバリーだよ~♡」
「アン、大丈夫か!?」
「みんな!? なんで!?」
「……聞いてないの?」
「君たちの話を聞いて若と調べていたら……そこの、バトラーにパーティの情報をもらってね。ツテも使って詳しく調べていたんだ。情報は随時君たちに伝えてくれるという話だったんだが……」

 咄嗟に東夏に視線を送るが、突然の乱入者たちにうろたえる男の方を向いたまま、こちらのことは完全に無視だ。ご協力感謝致します、代わりに忠成がにっこりと微笑んだ。協力者の功績に一言も触れていなかったとは思えない完璧な笑みだった。

「まーま、俺らも人のシマで好き勝手する悪い子は……どうにかせな思ってたからなあ」

 依織の目が東夏の正面に立つ男へ向き細くなる。詳しいことを聞き出す余裕は無いが、どうやら男は翠石組の逆鱗に触れるような真似もやっていたようだ。明らかにたじろいでいる。

「サツには手ェ出せんと高括ってるみたいやけど……俺らにとってもむしろ好都合いうこと、分かってるか?」

 依織の言葉に応えるように善と紗月が東夏の前に出て男に近寄る。一歩、二歩、後ろに下がった男は体を翻して屋敷の中に駆け込んだ。韓国語で扉の前に立つ男たちに何かを言いつけている。入れるな、とかその辺りだろう。

「逃がすな!」
「ああ? 命令すんな!」
「ほらほら、坊ちゃん二人に貸し作れるチャンスや。楽しもや」
「僕課金用のギフカでよろしくー!」
「玲央くん……どさくさに紛れて……」

 軽口を叩きつつ、向かってきた相手をほぼ一撃で沈めている。ミニバンを門のほうから追ってきたらしい大柄な男たちの一団も全く相手になっていない。一番小柄な玲央ですら、ひょいひょい相手を躱し、時にはうまくバランスを崩させて北斎にパスを繋げている。加勢はもちろん、足手まといになる暇すらも無い。なにボーっとしてんだ、あっという間に玄関ドアを突破した紗月が何でもないことのようにこちらに手招きしている。

「た、頼もしいね……」
「まあ……これで何も出てこなくとも、狼藉者同士が勝手に潰し合っただけのことだ」
「さすが、坊っちゃまのご慧眼、ご手腕でございます」
「うわあ……夏準の弟だあ」
「何か言ったか」
「いーえ! 東夏お坊っちゃま!」

 駆け出すアンの後に続くため隣に立つ少年を見下ろした。だが、その顔が苦しげに歪められていることに気づき覗き込む。

「夏準」

 声をかけると、少年──夏準は細く息を吸い、また吐いた。そして小さく頷く。背中を見せてやるとすぐに小さな重みがかかったので立ち上がる。

「その子は……?」
「今はとにかく付いてきてくれ! 説明すると長いから」

 北斎を振り切り細い指が指し示す方向へ駆け出した。ただでさえ大きく見えていた屋敷は、入ってみれば外観以上に広く入り組んでいる。悪漢奴等のおかげで、度々向かってくる男たちよりもそちらの方がよっぽど厄介だった。ドアをいくつか体当たりで吹き飛ばし、時には窓を割り、隠された階段を上ったり下りたり、とうとう辿り着いた部屋。背後の体が身じろぐので下ろしてやった。

「……ここか?」

 アレンの問いに夏準が頷いた。開けますよ、善がドアノブに手をかけた。また体当たりが必要なのだろうと思っていたのに鍵がかかっていない。用心深く広げられるドアの隙間から現れたのは書斎らしき部屋。中央には男と──そして二日ぶり見るすらりと縦に長い姿があった。

「夏準!」
「アカン!」

 無事だった。そのことで胸がいっぱいになってアンと二人、思わず前に出た体を襟を掴まれ引き戻される。その足元でパン、と乾いた音が弾けた。後からコロリと何かが転がる音が続く。

「夏準……?」

 何が起きたのか、起こっているのかまるで理解できない。夏準がこちらをじっと見つめているのに、目が合っている感覚がしない。光の入らない暗い色をしたアンバー。そしてその手の中にあるのは黒い銃。あまりにも現実から離れていて、頭が理解を拒否していた。

「友人の屋敷と言うのは夏準様のことでして」
「そんなわけないだろ! 夏準に何をしたんだ!」
「さすが燕家の後継者。まさか射撃の腕もお持ちとは。もっと見せつけてやりましょう」
「下がってなさい」

 アレンが前のめりになるのに反応して構えられた銃口に、善が割って入ってアレンの体を背後に押し込める。しかし大人しくなんてしていられない。善を押しのけるようにして男を睨みつける。そこで気づいたが、もう一人男が居る。白衣を着た男が夏準の背後で苦い顔を浮かべていた。アルタートリガー社の実験、その言葉が頭を過ってカッと頭に血が昇る。飛び出そうとする体を善に更に抑え込まれてもがく。

「情けないな、燕夏準。その程度の小物の顎で使われて終わるつもりか」

 僕を露払いの小間使いどもと一緒にするな、と後からゆっくり続いていた東夏が追いついてきたらしい。坊っちゃま、珍しく動揺の滲む忠成の声に構わず前に出る。

「どうせ撃てはしない。僕に危害を加えればこれまでの姑息な工作の何もかも無駄になるのだからな」
「しかし、坊っちゃま。窮鼠猫を噛むとも申します。もうこの方はここまでですから何をするか分かりません」
「ネズミ程度にこの僕が噛まれ……この僕の全てを賭した勝負の価値を貶められると本気で言っているのか? 白忠成」

 声では冷静に男を馬鹿にしているように聞こえるが、東夏の横顔は怒りに満ちて夏準に向けられている。隣で抑え込まれているアレンにはその歯ぎしりの音が確かに聞こえた。吸う息が東夏の怒りで固形のように重い。

「夏準! 聞こえていないのか? 僕に仮にも勝利しておいてそのザマは何だ! その程度の、下劣で愚鈍な無能の脳無しに……!」
「その態度ですよ、東夏様」

 これ程近くの大声に夏準は何も答えない。表情すら変えない。その姿を見て安心したのか、顔を引き攣らせたまま男は無理やり笑みを零した。余裕ぶっているが明らかに声が震えている。

「長らく燕家に仕え成果を上げ、総帥の信頼を得てこの度の処理を任された──そんな私を軽んじる幼い貴方に膝を折れと? これからもずっと?」
「妄想甚だしい。お父様の怒りを買って日本へ飛ばされ、そこで小賢しくミミズのように蠢いて得たコネで首の皮一枚、生き残っただけだろう」

 東夏の目は夏準に向けられたままだ。男に対して最早興味も無いのだろう、煩わしそうに吐き捨てている。しかしその言葉は男に最も突き刺さるリリックだったらしい。大きく顔が歪み、恐れを超える怒りが見て取れた。

「貴方がそのような方で無ければ、こうはならなかった」

 なに、東夏が低く囁きを返すと、男はまた不格好なボースティングを取り繕って見せた。無理やり引き上げた口角で無表情の夏準を見上げる。

「夏準様は私の功績を認めて下さっています。逆に、私に膝を折ってさえしてくれます。ねえ、夏準様」

 怒りに息を呑む音が自分からしたのか、隣から聞こえたのかアレンにも分からなかった。どちらもかもしれない。これだけ好き勝手な言われようでも夏準の表情は少しも変わらない。しかし、銃を持つ腕が下りた。機会を窺っているのか善の腕の力が緩む。

「夏準様、私の前に膝を折ってみてください。犬のように」

 男の醜い笑みに、何も返せない状態に追い込まれているのだろう夏準の状態に、その場の何もかもに怒りが湧き上がってくる。今度こそ飛び出そうとしたが、その瞬間に夏準が小さく笑った。男の目が見開く。銃を持つ手が再びゆっくりと、どこか優雅な所作で上がる。その銃口が向けられているのは──夏準自身だ。

 バシリ、小さな手が背中を叩いた衝撃で我に返る。

「夏準!」

 その体に飛びついた。パンと乾いた音が間近に聞こえ、いくつか怒声や悲鳴が背後から重なるが今は構っている余裕が無い。床に押さえ付けた体を見下ろし、その手から銃が滑り落ちていることを確認する。

「なに、」

 言葉が続かなくて息を吐いた。知らず息を詰めていたことに今更気が付く。は、は、息が震えている。

「なにして、なに、しようとした今、なにを……、っ!」

 怒りなのか驚きなのかよく分からない衝動に混乱して口から言葉がただ垂れ流される。しかし、また息が止まってしまった。いつもとはまるで違う、光の入らないくすんだアンバーから涙が流れていたからだ。今まで一度も見たことがないその一筋をただじっと見下ろす。言葉も感情も全て取り落してしまっていた。

「その少年、幻影か……!? そうか……! 急性浸食の処置がトラウマを分離させるきっかけになったんだな! なるほど、もっとよく見せてくれ! これで研究が進む……!」
「忠成」
「はい、仰せの通りに」

 真っ白になった頭に背後からの声が流れ込む。そして、アレンの部屋を退屈ではないと笑った顔を今、何故か思い出していた。そんな場合じゃないのに。服の裾で涙を拭ってやってから体を屈めた。薄く開いた唇に自分の唇を重ねる。

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