流れ星を釣るひと (十星)

「遊星。遊星……おい、聞こえてないのか?」  まず寒い、重たい。そう思った。体の側面に冬空に放り出された鉛でも埋め込まれた気分だ。重い瞼をなんとか押し上げ、声の主の輪郭を捉えようとする。明るい日差しか … 続きを読む 流れ星を釣るひと (十星)